そもそも援デリについて知らない

出会い系アプリを使う男性ユーザーの中には、そもそも援デリ業者の存在について知らない人がいます。「援デリ」という言葉すらも見聞きしたことがない男性も決して珍しくはありません。

特に、初めて出会い系アプリを使う人は、メールのやり取りをしている相手の女性が援デリ業者とは気づかないうちに待ち合わせの約束をして被害に遭い、そのことについてネットで調べて初めて援デリ業者という存在がいること、そして自分が業者に騙されたことを知る人が多いです。

こういった男性ユーザーは、援デリ業者の手口はもちろんのこと、援デリの女性と出会うことの危険性についてまったく知識を有していない人ばかりなので、いとも簡単に業者に釣られてしまうのです。

援デリ業者と知っていて会う男性がいる

出会い系アプリの男性ユーザーの一部には、相手が援デリのサクラ女性あることを薄々分かっていながらメールのやり取りを続け、自分の意思で援デリの女性と待ち合わせをする人がいます。

援デリ業者が派遣する女性は、見た目も性格も体型も酷いことが多く、まともな女性が待ち合わせ場所に来ることはほとんど皆無です。それにも関わらず、出会い系アプリ上の架空のプロフィールを実物と信用したり、「もしかしたら当たりの女性と出会えるかもしれない」という淡い期待を抱いて会う男性がいるのです。

このような、相手が援デリ業者と分かっていて誘いに応じてしまう男性がいることも出会い系から援デリ業者がなかなかいなくならない要因となっています。

業者・素人問わず割り切りの条件で女性と出会う男性がいる

相手が援デリの女性と知っているか知らないかに関係なく、割り切りの条件で女性と出会うことを前提に出会い系アプリを使っている男性が一定数いることも援デリ業者をのさばらせてしまっている一因です。

出会い系アプリには、組織ぐるみの援デリ業者ではなく割り切りの条件で会える男性を募集しているセミプロ・個人の女性がいます。セミプロ・個人の女性は、援デリのサクラと同じような「ホテル代と別に2万円」といった条件で会おうと持ちかけてきます。

業者もセミプロも同じようなメールのやり取りをしますし、掲示板に書き込む募集投稿の内容も似たような感じであることが多いので、業者か個人かを見分けるのは難しく、相手が個人営業のセミプロ女性と思って会ったら業者だったという具合に、一定の確率で援デリ業者に釣られてしまうことになります。

結果的に、援デリ業者に釣られてしまう男性が後を絶たないことが、業者の更なる出会い系アプリの悪用という悪循環を招いてしまっているというわけです。

援デリ業者に対する取り締まりが甘い

現状では、出会い系アプリの運営者の援デリ業者に対する取り締まりは甘いと言わざるを得ません。

18歳未満の児童が使うことも多い無料の出会い系アプリでは、アプリ運営者がユーザー同士でやり取りするメッセージやチャットメールの内容を比較的厳しめにチェックしているところが比較的多いので、援デリ業者の取り締まりと排除への取り組みが機能している場合が多いですが、それでもすべてのアプリが厳しくチェックしているというわけではありません。

また、優良出会い系公式のアプリに至っては、援デリ業者と思われる女性の書き込みが放置されているケースもあります。援デリ業者に釣られて被害に遭った男性が、業者がいることをアプリ運営者に通報したとしても無視されてしまうこともあります。

援デリ業者がいた方が儲かる現実がある

出会い系アプリの中でも優良出会い系公式のアプリにおいて、援デリ業者が半ば放置されている背景には、援デリ業者がいた方が儲かるという特有の事情があります。

ユーザーに課金をしない無料出会いアプリにおいては、援デリ業者は、ユーザーの出会いの妨げになるだけでなく、アプリの評判を貶める害悪でしかありませんが、男性ユーザーに対して課金するポイント料金制の優良出会い系公式のアプリにおいては、一般女性に紛れて援デリのサクラ女性がいた方が都合がいいという側面があるのです。

男性ユーザーが女性に対してメールを送る際は、相手が業者であろうと素人の女性であろうとポイント代がかかるので、多くの援デリ業者がいた方がメール送信料が儲かりやすいという構造的な問題があるのです。